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家族がガンにかかったとき

著者……笹子三津留 →→著者略歴と主要著書
1800円 ●5刷 四六判 204頁 1992年11月発行

国立がんセンター中央病院で数多くのガン患者と接し、幅広い臨床活動の一環としてガン患者の心理的側面に深い関心と責任をもって、積極的に取り組んでいる著者、書き下ろしの書。
ガンと闘い、ガンとともに生きる本人にとって、ほんとうに必要なことは何かを、余すところなく説いたロングセラー。
ガンと闘うために必要な知識と勇気を記した、ガン患者と家族のための心得帖。

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【主要目次】
第1章・いまに残る家族の悔悟
  1. 【例1】「ありがとう」も言えないで……夫を亡くした妻
  2. 【例2】言ってあげればよかった……義兄への思い
  3. 【例3】なんのための友情か……ガンを患う友
  4. 医者としての私の体験……“告知”を考える契機
第2章・家族がガンと言われたとき
  1. あなたならどうしますか
    (「患者には言わないで」……反対する家族/知らせたくない家族の心理/無視される本人の気持ち/自分がガンにかかったら)

  2. ガンのもたらす不安と恐怖
    (なにが怖いのか/死との関わり/痛みの不安/わからないことの怖さ/問われる死生観)

  3. 医者の言い分
    (患者と家族を引き離す/疎遠になる患者/「治らない病気だから」という理屈/ガン医療における教育制度)

第3章・ガンとともに生きる……告知をめぐって
  1. 告知はどのようになされるか(いつ、どのように/患者と医者のきずな/告知が信頼を生む)
  2. 告知、その後
    (患者はどう受け止めるか/告知の意味を考える/大切なその後の支援/厚生省の「指針」とのちがい/告知後の人間関係)

  3. さまざまな段階と経過(はじめの出会い/手術の前に/手術の後に/予後について)
  4. 一般病院と「がんセンター」
第4章・嘘がもたらす悲劇
  1. 嘘が嘘を呼ぶ仕組み
  2. 疑惑から不信へ
  3. 深まる心の溝
  4. 臨床試験と終末期医療
第5章・ガンの再認識
  1. ガンの再認識
    (ガンはどんな病気か/ここまで進んだ鎮痛療法/ガン患者にとって辛いこと/治療と人生……ガンで死ぬということ)

  2. 告知をめぐる論議のなかで(争点はどこに/ケースバイケースとは/告知後の問題)
  3. 基本は患者の立場(患者の立場とは/インフォームドコンセントの中身/治療の選択と人生の選択)
  4. こんな医療制度がほしい(精神的ケア/家族のケア)
第6章・家族に知っておいてほしいこと
  1. “死”を考えるとき(日常のなかの“死”/死に方のイメージ/なんでも話し合える家族に)
  2. 患者の気持ちを知る
    (事前に相談しておくこと/家族の陥りやすい勘ちがい/患者の本当の希望とは/患者の立場に立って)

  3. こんなときどうしたらよいか(本人に告知されない場合/治療の過程のなかで/終末期がおとずれたとき)
資料・「告知を受けた患者と家族」のアンケート調査
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