書誌情報・目次のページへ 内容紹介のページへ 読者の声のページへ
熱帯農業概論

【書評再録】

●北海道新聞評（1997年7月17日）＝熱帯農業に関する概説書は全国初。
サハラ砂漠のような乾燥帯からアマゾンの熱帯雨林まで多様な地域性をカバーしながら気候や土壌、育種、かんがい、農地改良など分野を概括。
●農林水産図書資料月報評（1997年9月号）＝熱帯農業とその諸条件の概要をこれほど体系的かつ独創的に記述された大作は、これまでに勿論なく、今後も刊行されることがないであろう。
関係の専門家や大学院学生には無論のこと、発展途上国の農業にかかわる公的機関の職員や民間人にもたいへん有益な記事・提言、アイデアが数多く記述されている。
●農業土木学会誌評（1997年9月号）＝長年、熱帯農業に取り組んできた練達の研究者・技術者たちによりまとめられた。各章とも、熱帯農業に取り組むうえでの基礎的な知識から今日的課題に至るまで、十分な経験に基づいて述べられている。
グローバルな視野と責任感をもちえず、日本の社会に拘泥し、いつまでも海外の仕事は副業とみなす農学研究者・技術者社会に対する警鐘の書であるとともに、これから世界に羽ばたこうとする若者たちへの道しるべでもある。
●農業技術評＝現在、農業関係者の間で関心が高まっている熱帯農業のそれを取り巻く諸条件の概要を総合的に記述した大著であり、熱帯地域の農業に関心のある方、またこれから海外での仕事に従事しようとする方、青年海外協力隊やボランティアで開発途上国へ行かれる方には、ぜひ一読をおすすめする参考図書です。
●世界の農林水産評（1997年8月号）＝執筆者はいずれも熱帯現地の調査研究に携わった方々であり、本書は農業技術者ばかりでなく地理学、社会学、民俗学等広く熱帯関係者にとって有用な文献になると思われる。
●農業および園芸評（1997年8月号）＝「熱帯農業の実態とそれを取り巻く諸条件の概要を簡潔に把握できる参考書」として執筆されたが、「概論」に相応しく、熱帯農業に関心のある研究者、技術者、普及関係のみならず、専門を離れた人々にとっても、読みやすい内容になっている。
●地理評（1998年11月号）＝農学、作物学、土壌学、農業土木など理工系の観点から、熱帯農業の姿をまとめた本である。
随所に諸地域の実状を横に比較することのできる表、あるいはそれを体系化して表が示されており、本書は熱帯農業の生態的、技術的側面を事典的に概観するよい手助けとなる。
●環境情報科学評（1997年26-3）＝熱帯農業に関する包括的な解説書。執筆スタッフは、みな、海外調査の経験豊富なベテラン土壌学者たちなので、内容はとても充実している。
本書は熱帯農業の歴史、現況と将来の発展方策に関する包括的、かつ具体的な解説書として高く評価できる。
●土壌の物理性評（1998年No.78）＝熱帯各地の農業の特徴を、多くの分野から、専門外の人でも理解できるようにやさしく記述している。また、熱帯の土壌、作物、農法の辞典としての使い方もあると思う。熱帯農業に携わる人にとっては必携の書であることはもちろんであるが、欧米指向が強い我が国の農業に対比して、もう一つの農業を知ることのできる貴重な本であり、多くの方が一読されることを期待したい。
●国際協力評（1997年6月24日号）＝熱帯農業の関係者にとっての座右の書というべきものであろう。
熱帯農業の実態とその環境諸条件を簡潔に把握できる本。
●日本作物学会紀事評（1998年6月号）＝熱帯農業のかかえる様々な問題を執筆者らの体験に基づいて具体的に記述するとともに、編著者の理念に基づいて全体像を把握させようとしている。
本書の一大特徴として、従来の専門家による記述では難解であった土壌の特性が作物の生産性との関係を踏まえてわかりやすく解説されており、また実際の農業開発でややもすると偏ってしまう自然科学と社会経済学の両アプローチの融合が試みられている。
各章には最新のデータに基づく多くの図表が配置されており、章冒頭の厳選された写真とともに、本文の内容を具体的に理解するのに役立っている。さらに、巻末の索引は充実しており、熱帯農業についての辞書として利用することも可能である。
作物学・熱帯農業研究者のみならず、様々な場面で海外の農業開発に携わる実務者や人文・社会科学の研究者、さらには熱帯農業に将来携わることを希望する学生にも役立つものと考える。
トップページへ