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レモンジュースの雨 地球環境と日本の役割 【書評再録】 | |||
●読売新聞評(1990年6月20日)=地球規模の生々しい破壊の現場を、新聞記者が丹念に訪ね歩いた本。 アマゾンの奥地から北極圏まで、実に世界28カ国を直接取材している。テーマも、オゾン層破壊、砂漠化、温暖化、酸性雨、森林破壊、人口爆発などが網羅されている。 第一部では傷つく地球の実態が、第二部は各国の環境保全の取り組みやジレンマが、第三部では日本の果たす役割や技術的な可能性が、平易な文章でリポートされている。たくさんの写真も迫力がある。 ●読売新聞評(1990年6月25日)=この本は明快な構成になっているので読みやすい。まず第一部、「地球に何が起こっているのか」では、地球全体の恐るべき破壊状況がリポートされている。消えるアマゾンの熱帯雨林。バングラデシュの異常な大洪水。ヒマラヤの森林破壊。砂漠化するアフリカ。解けるアラスカの永久凍土。北極スモッグ。シベリア汚染。そしてこの本のタイトルになったレモンジュースのような酸性雨は国境を越えて降り注ぐ。 第二部は、地球汚染に立ち向かい始めた「世界の新しい動き」。フロンガス全廃。炭酸ガス削減。脱原発。有害廃棄物の完全処理など欧米の国々は企業、市民の取り組みが真剣。 そして第三部が「地球環境と日本の役割」である。公害防止のハイテク技術の輸出や、再生紙の使用、国際的に非難されている割りばしなど取り組むべき問題は様々あるが、本書の提案する総合的な環境教育「自然学校」の重要性は早急に検討される必要がある。 ●出版ニュース評(1990年8月下旬号)=1989年の年間テーマに地球環境問題を選んだ読売新聞の連載企画をベースに、特定セクションを超えたチーム編成で、環境破壊の実態にメスを入れ、将来のあり方を提起したもの。我々の豊かな日常生活を支えるためにどれだけの環境破壊がなされ、何をどう解決すべきかを説く。 ●女性セブン評(1990年12月6日号)=人類はあとどのくらいもつのかが、真剣な討議の対象になっています。世界の環境破壊は、どこまで進んでいて、それらに対策はあるのか。この問いに答えるために、読売新聞社では、大がかりな地球環境取材班を編成。1年間の取材活動を展開しました。これはその報告をまとめた1冊です。 ●わが子は中学生評(1990年9月号)=地球環境問題についてくわしく知るには「レモンジュースの雨」を読んでみるといいでしょう。 新聞社の取材班が世界28カ国を直接取材し、熱帯雨林から北極圏までの現状報告と日本の役割を具体的に述べています。 巻末には参考文献をかかげており、社会科学学習や文化祭発表の参考にも最適。 ●高1チャレンジ評(1997年6月・臨時増刊号)=世界中で関心を集めている地球環境の問題。その中でも日常の大気汚染がもたらしている酸性雨について考えさせられた本です。酸性雨が私たちの生活に与えている恐ろしい影響を知り、今は少しでも地球環境の改善に役立てればと思っています。 ●ヘルスTODAY評(1994年6月号)=「泣いている西郷さんの銅像」と話題になった酸性雨。原因は車や工場から出される硫黄酸化物や窒素酸化物。カナダでは酸性雨で約4000の湖が死に絶えています。他の環境問題も含めて、今、地球で何が起こっているのか、日本人として、地球人として何をすればよいのか、「雨」を通して考えてみましょう。 ●社会新報評(1990年8月31日)=オゾン層破壊、砂漠化、温暖化、酸性雨、森林破壊、大気・海洋・放射能汚染、異常気象、人口爆発をテーマに地球規模の環境問題を、世界各地からその実態をつぶさに紹介しながら、日本を含む各国のジレンマ、市民活動の現況、今後の展望にまで踏み込んでレポートしている。読者は、環境破壊の深刻さを改めて思い知らされると同時に、環境保全対策が緊急の課題であることに思い至るはずである。 | |||
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