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職場相談員のためのセクハラ防止完全マニュアル

【書評再録】


●都政新報評(2000年11月14日)=現職知事がセクハラ行為をして、執行猶予付きにせよ実刑判決が下るという前代未聞の事件が起こったが、行政、各企業では相談員制度を導入するなど、それなりに取り組みに努力をしている。しかし、現実のセクシュアルハラスメントのトラブルに対して「べからず集」的な発想で対処しようとするため、かえって、問題をこじらせたり、訴訟にまで発展したりするケースも増えているようだ。東京都労働経済局で、長年、この問題に取り組んできた著者は「べからず集」的対応ではなく、この問題の「根本的な理解」がなぜ必要なのか、どのように問題の発生を源から断つことができるのか、そして、そのことが、この問題の対応策のスタートとなることを、具体的なケースに則してまとめている。相談窓口と苦情処理体制、および相談、苦情への対応のノウハウについては、大きなページを割いて解説している。
巻末には、行政、企業の、セクシュアルハラスメント防止パンフレットの参考例も収載されている。現場で苦労している相談員に向けての実践的なマニュアルとして役立ちそうな一冊だ。

●ふぇみん評(2000年11月25日)=同じことをしてもセクハラになるときと、ならないときがあることに関して、何故かをわかりやすく説明している。男性にも読んでほしい本。

●地方自治職員研究評(2001年8月号)=「べからず集」ではセクハラの本質的な理解・対応はできないとし、セクハラについての根本的な理解を深め、問題を発生源から絶とうとする。担当者のみならず、一般職員ももう一度整理しておきたい。

●週刊労働ニュース評(2000年11月20日号)=職場相談員向けに書かれたマニュアルである。多数公刊されている「セクハラ本」と大きく異なるのは、こうした書籍が、一般的に、やってはいけない行為の「べからず集」になっているケースが多い中で、解決に向けた実践例を示していることだ。最も重要な相談と苦情処理への対応策について大半のページを割いている。また、ケースごとに解決のルールは異なるため、普段からシステムのあり方を自問自答することが重要だとも指摘する。
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