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生きる歓び
イデオロギーとしての近代科学批判

著者……ヴァンダナ・シヴァ →→著者略歴と主要著書
訳者……熊崎実 →→訳者略歴と主要著書
2900円
A5判 268頁 1994年11月発行

もう一つのノーベル賞といわれる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞したシヴァの代表作。
西欧で生まれた近代科学が、いかにして自然の断片化と経済市場の世界化をもたらしたのか。それが、人びとの生きる歓びと働く意味をどのように破壊してきたのかを、豊富な事例をもとに歴史的に検証する。
森林問題、水問題、農業と遺伝子資源問題、世界銀行問題などの世界的な環境問題キャンペーンで中心的役割を演じる、今日のインドを代表する知性が、「生活の尊厳」の意味と、その復権を呼びかける。

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【主要目次】
第1章・開発とエコロジーと女たち
  • 西洋的家父長制の新たな企みとしての開発
  • 女性原理の死と負の開発
  • 二つの成長と二つの生産性
  • 2種類の貧困
第2章・科学、自然、性
  • 家父長制の企てとしての近代科学
  • 還元主義の暴力
  • 利潤、還元主義、暴力
  • 2種類の事実
  • 2種類の合理性
  • 近代科学とエコロジーの危機
  • 自然と非自然の分割
第3章・自然のなかの女たち
  • 女性原理としての自然
  • 生命の生産者としての自然と女たち
  • ジェンダーのイデオロギーと女性原理
第4章・森林のなかの女たち
  • アランヤニ---女性原理としての森林
  • 植民地主義と男権的林業の展開
  • チプコの女たち
  • 植林事業と還元主義
  • 「社会林業」と本文「魔法の」木
  • 近づく共有地の悲劇
  • 植民地時代の遺産---「荒蕪地」としての共有地
  • 共有地を守り土壌を救う
  • 「スーパーツリー」の育種---究極の還元主義
  • 多様性の回復、共有地の回復
第5章・食糧連鎖のなかの女たち
  • 西洋のパラダイムとしての緑の革命
  • 女たちを食糧生産から追放する
  • 奇蹟の種子---女性原理の除去
  • 多収穫の神話と食糧自給
  • 緑の革命からバイオテクノロジーへ
  • 土壌の死
  • 在来農業の土づくりの戦略
  • 緑の革命---砂漠化の秘法
  • 微量養素の欠乏と毒性
  • 湛水と塩類砂漠
  • 地下水の汲み上げと乾いた砂漠の出現
  • 土壌の権利を尊重する
  • 殺虫剤---毒される生命の織物
  • 「改良」品種の茶番劇
  • 病害虫を育てる農薬
  • 非暴力的な病害虫管理---自然と女たちと小農民に学ぶ
  • 白の革命の暴力
  • 遺伝への暴力としての交雑
  • 自然の断片化と市場の統合
第6章・女たちと消えていく水
  • 水源の消失
  • 河川への暴力としてのダム
  • 深井戸と地下水の枯渇
  • 水の専門家としての女たち
第7章・母なる大地---女性原理の再興
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