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蝶の生態と観察

著者……福田晴夫 →→著者略歴と主要著訳書
    高橋真弓 →→著者略歴と主要著訳書
3400円 ●2刷 A5判 236頁 1988年5月発行

既知の情報を整理し、体形づけ、どこまでわかっているかを明示した、これからの日本の蝶学に欠かせない蝶研究者必携の書。
近年になって、大学・研究所でも蝶を主題とした研究がさかんに行われるようになり、分類学はもとより、生態学・行動学・生理学・遺伝学などの分野で、数々の成果が発表されている。
しかし、一方において、地域的な分布調査や移動(渡り)の調査、食性、行動などの調査・研究のように、昆虫学を職業としない広義のアマチュアに残された分野は広く、しかもその奥は深い。
本書は、時間や設備、文献など研究条件に恵まれない、一般のアマチュアや学生の蝶の生態研究、観察の指針となるようにまとめられた絶好のガイドブックである。

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【主要目次】
第1章・成虫の行動様式
  1. 成虫の行動
  1. 成虫の日周活動
第2章・成虫の摂食行動
  1. 食物をとるということ
  2. 訪花習性
  3. 樹液
  4. 植物の新芽からの分泌物
  5. イネ科植物の穂の分泌物
  6. 熟果・腐果
  1. 腐敗した植物体(果実を除く)
  2. アブラムシ、キジラミなどの分泌物
  3. 動物の死体・排出物
  4. 吸水
  5. 特殊な物質による誘因
第3章・種族保存のしくみ
  1. 雄と雌
  2. 異種間の交尾
  3. 蝶道
  1. なわばり
  2. 配偶行動
  3. 産卵行動
第4章・幼生期の生活
  1. 幼虫
第5章・幼虫の食物と摂食行動
  1. 食物の種類
  2. 食性進化の道すじ
  3. 食性転換のしくみ
  1. 食草調査の課題
  2. シジミチョウ科幼虫の特異な食性
  3. 摂食行動
第6章・防衛戦略
  1. 成虫の防衛戦略
  1. 幼生期の防衛戦略
第7章・個体数をきめるもの
  1. 1個体の産卵数
  2. 日ごとの産卵数
  3. 死亡率
  1. 季節的変動
  2. 年次変動
第8章・生息場所と分布
  1. 蝶のすむ環境
  2. 垂直分布
  1. 分布の変動
  2. 日本列島と蝶の分布
第9章・生活史と環境
  1. 出現期と発生回数
  2. 越冬・越夏と休眠
  1. 生活史における季節型
第10章・蝶の移動
  1. 移動問題の歴史
  2. 生活環境と移動
  3. 日本列島をめぐる移動の問題
  1. 移動に関する要因
  2. 移動個体と非移動個体
  3. 国外から飛来する蝶
付・採集、飼育と記録の技術
  1. 卵・幼虫・蛹の見つけ方
  2. 採卵と飼育
  1. 記録のとり方
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