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熱帯雨林の動物たち ボルネオにその生態を追う 【内容紹介】本書「まえがき」より | |||
本書はボルネオ島の哺乳動物全般について書かれた日本で最初の本です。しかし、専門家のための単なるテキストブックではありません。多くの一般の方にも読んでいただくために、動物にとどまらず可能なかぎりさまざまなことを紹介してあります。もちろん私のエピソードもたくさんまじえて……。 最近の熱帯雨林への関心の高まりは、かつてなかったほどです。アジア最大の熱帯雨林が残るボルネオ島に対しても同様です。しかし、それにしては木材に関することを除いた一般の情報があまりにも少なすぎます。私が本を書きたいと思った理由はまさにここにあります。私の体験から得た知識を提供することです。 本書はガイドブックではありませんから、どこへ行けば何々があるといったことは述べていません。しかし、旅行の手助けとなるような情報は各所に盛られています。動物に限らずカリマンタン全般にわたる教養源としても、本書を役立ててほしいものです。 | |||
【内容紹介】本書「本文」より | |||
動物との出会いはいつもいつも新鮮である。餌場で待ち、たとえ今夜来るはずの動物が何であり、どの個体であるのかがはっきりわかっている場合でも、会えたときの喜びは何にもかえがたい素晴らしいものだ。もし、この新鮮な感動がなければ、私は野生動物を追っていなかっただろう。ましてや、初めて会えたときの感激はおおげさでなく、生きていてよかったと思う。 動物は生きたものを見なくてはいけない。捕えられ縛られていたり、檻に閉じ込められたものも頂けない。自然の中で会うべきだ。私が彼らの生活圏に踏み込んでも、私が謙虚である限り、彼らは自然のままの美しい姿を見せてくれるし、私の期待を裏切らない。 | |||
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