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ぼくが肉を食べないわけ

【書評再録】


●神奈川新聞ほか評(1998年12月22日)=本書は、かなりの数の読者をベジタリアンに変えるかもしれない。
牛の脳が海綿状になり死に至る狂牛病が、イギリスで社会問題化したのは1986年。そして著者は、牛肉で人間に海綿症が感染するとの予言をするが、これは、本書のイギリスでの発刊後に的中した。
本書は、先進国でいつの間にか「文化の要」として常識化された食肉文化に対し、いかに、動物が残虐に扱われ、殺され、また、人間も殺されかねないかのひずみについて、勇気を持って投じられた一石なのだ。ベジタリアン料理レシピ付き。

●東洋経済日報評(2001年10月5日)=狂牛病が発生し、パニック寸前のいまだからこそ、肉について知らないといけない。そこで必読の本が「ぼくが肉を食べないわけ」である。

●出版ニュース評(1999年2月中旬号)=肉食の弊害を説いて反響を呼んだ前著から10年を経て、新たな医学的データや情報を盛り込んだ全面改訂版。例えば、肉食と心臓病やガンの密接な関係であるとか、狂牛病に見られる知られざる危険性、あるいはベジタリアンのメリットなど、肉食の問題点がコンパクトにまとめられている。
巻末に掲載されたベジタリアン料理のレシピや一問一答も工夫が凝らされており、役に立つ。

●教育新聞評(1999年1月18日)=肉を食べることがどれほど人間の健康を損ねているのかについて詳しく書かれたもので、読み進むうちに肉が食べたくなくなってくる。
ベジタリアンの著者は、肉を使わなくてもおいしくタンパク質が十分に摂れるメニューも紹介している。豆をふんだんに使ったシチューやパイなど、健康によくて栄養もちゃんと摂れることを証明している。そして、肉を食べることによって、動物たちをどれほど残虐な目に遭わせているかについても言及している。
本書は強い信念で書かれているので説得力がある。

●信濃毎日新聞評(1989年6月18日)=単なる健康術の次元を超えた現代文明への鋭い批評となっている。

●京都新聞評(1989年5月22日)=極端に走ることを人間は本来的に嫌うが、本書は肉食を控えたくなる説得力を持つ。

●週刊朝日評(1989年6月2日号)=時代のトレンドはグルメ指向から健康指向へ移っている。全英ベストセラーの本書は、われわれの自覚的な食スタイルのあり方に警告と示唆を与えてくれる。

●読書人「泡言録」(1989年5月29日)=イギリスにおける食肉業者の告発の書であり、現在の食肉自体の危険性を明らかにしたものである。その事情は日本とても例外とはいえまい。本書は食生活をもう一度見直す書として有益である。

●日刊ゲンダイ評(1989年5月26日)=食肉用の家畜の生産効率を高めるために人工ホルモンを多量に使用し、その結果、子どもの成長が異常に促進され、女の子の初潮が早まったり、少年の胸がふくらんできたりといったニュースが海外から流れてきている。牛肉自由化が目前に迫っている現在、なんともこわーい話である。
しかし、肉食の本場イギリスでベストセラーになっているという本書には、もっとこわい話がつまっている。いわく、がん、糖尿病、高血圧といった成人病と肉食との深い関係、また、先に述べたホルモン剤のほかにも、殺虫剤、抗生物質などの有害物質が家畜の飼料に大量に含まれている事実などがそれだ。
さて、ではどうするか。著者の結論はいたって簡単。いますぐに肉を食べるのをやめろ、と。これを読んでも、まだあなたは肉を食べる勇気がありますか?

●日経レストラン評(1989年6月21日号)=イギリスで出版されると同時にベストセラーになり、フランス、ドイツ、オランダ語訳にもなった本。
何より恐ろしいのは食肉生産者が牛や豚、鶏に与える抗生物質。人体用には厳重な管理の下で扱われる薬剤類が、動物相手となると、いとも簡単に入手でき、家畜の飼育にふんだんに使われるというイギリスの現状を批判している。
医学データを活用して、肉を食べることの危険性を訴える本書は、欧米の食生活が今後どう変化するのかを示唆しているのかもしれない。

●母の友評(1990年6月号)=食肉用家畜は、人工ホルモン剤や抗生物質を投与され続けているが、女性のような胸の男の子の出現や、乳がんや子宮がんの増加がその結果だとは恐ろしい。
本書は、私たちが健康に生きていくのに肉は不必要だと主張する著者の、その理由を詳しく述べたものである。なぜか。その一番の理由は、肉こそが、がんや成人病などの病原になっているからである。肉食とそれらの病気との関係を、著者は綿密なデータをもとにして証明しているが、初めてその事実に接する読者には衝撃的だろう。
本書は肉食がどういうものか初めて知り、また肉食をどうするか迷っている人びとに、なんらかの決断を下す勇気を与え、きっかけとなってくれるだろう。
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