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エコシステムマネジメント

【書評再録】


●西日本新聞評(2000年10月22日)=環境保全と産業、地域社会。矛盾しがちなこの関係を考えるため、米国国有林の歴史的な方針転換を素材に、具体的な政策、制度の実現過程を紹介。筆者が留学中に調査した事例から、市民参加、省庁間協力、NGO活動など、変革の生みの苦しみを描く。

● WWF評(2002年4月NO.288)=無尽蔵であった自然資源の枯渇が危ぶまれるようになると、複雑な生態系を理解し、自然と人間のかかわりを考え直す必要性が世界中で叫ばれ始めました。しかしその一方で、具体的な環境保全の政策や、制度化の動きは未だ広がりを見せていません。著者はこれらの現状を打開するのは、「新しい自然資源管理の試みであるエコシステムマネジメントの実践である」とし、その有効性を訴えています。エコシステムマネジメントが目指すもの、またどのような成果をあげ、どのような障害にぶつかっているのか。資材管理の転換を考える上でも参考となる内容です。

●出版ニュース評(2000年8月下旬号)=アメリカ合衆国は、自然資源管理について豊富な経験から、エコシステムマネジメントという新しい考え方を基本にした自然資源管理を環境保護の中心政策に据えている。
本書は、このような生物多様性の保全という今日的な要求を可能とする社会と自然との新しい関係を模索するエコシステムマネジメントがアメリカで形成された経緯を導入とし、北西部森林計画や、私有林の管理に対し生態系保全の立場から規制を行ったワシントン州などの行政・企業・専門家らの協働による実践事例を取り上げ、それらがどのような成果をあげ、どのような障害にあたったかについて冷静に評価・分析し、日本が学ぶべき点は何かを明らかにしていく。
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