ショーン・エリス(Shaun Ellis)略歴
著者ショーン・エリス(Shaun Ellis1964年10月12日〜)は英国イングランド、ノーフォーク州の草深い片田舎に生まれ育つ。
幼少時代から林野に親しみ、狩猟犬ほか多くの野生の動物と遊んだ。育ての親である祖父母との別れが若い著者の生活を暗転させた。
農家の家禽を襲うキツネを偏愛したため住民の反感を買い孤独が深まった。
環境にも培われた生得的な動物愛と、動物園で目にして心を奪われたたオオカミに対する傾倒が、著者の運命を決定づけた。

各種の肉体労働や数年に及ぶ軍隊生活の後、軍用犬の訓練で生活を支えながら動物園で飼育されているオオカミとの型破りな交流を経験した後、
単身アメリカのアイダホ州に渡り、ネイティブ・アメリカンのネズパース族が飼育するオオカミの群れに交り仲間として受け入れられた。
それにも飽き足らず、ついに野生のオオカミとの接触を求めてロッキー山脈に単身、決死的な探検に出かける。
長い期間飢餓と恐怖、孤独感にさいなまれながら、ついに野生の群れに接触し、仲間として受け入れられ、人間として初めて2年に及ぶオオカミとの共棲を経験した。
その後は故国イギリスの自然動物園を本拠にして、飼育オオカミの養育に没頭しながらも、私生活では紆余曲折に富む生活を送る。
著者が信じるオオカミの生態学的発見は、必ずしも学会の全面的な支持を得ていないが、オオカミ自身およびオオカミと犬の共通性に関する知見は直接的な観察に基づいており説得力がある。

著者とパートナーのヘレンが出演した記録映画でBBC放送の『ウルフマン』や、米国の動物チャネルであるアニマル・プラネット制作の『ウルフマンと生きる』、
および同じく米国のテレビ局ナショナル・ジオグラフィック・チャネルで放送された『オオカミの中の男』は高い評価を受けた。
著者は、その他数多くのテレビ出演をしており、世界の多くの国から調査を依頼されたり講演をしたりしている。
著者はイングランドの南西部にあるクームマーティン自然動物パークに非営利団体の「ショーン・エリス・ウルフパック財団」を設立したが、現在は「ウルフ・センター」(www.thewolfcentre.co.uk)に発展的に解消している。
以前の結婚相手及びパートナーとの間に5人の子供がいる。新しい妻となった保全生物学者のイスラ・フィッシュバーン博士と共同で、社会がオオカミといかにつきあっていくべきか、自然界における多様な種の保存がいかに大切であるか、などの啓蒙教育に力を注いでいる。
主な著書
狼の群れと暮らした男』(築地書館)
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