マーク・サルツマン(mark salzmann)略歴
1959年、米国コネチカット州生まれ。
子どものころから中国拳法に興味を持ち、カンフーマスターになることを夢見る。一方でチェロの才能が認められ、16歳でエール大学に入学を許可される。だが、すぐに学部を変更し、中国語と中国哲学を選択。その後、2年間にわたり中国に滞在し、湖南省医学学校で英語を教えるかたわら、憧れの本場で中国拳法を学ぶ。
その時の経験をもとに、1986年に“Iron and Silk”を出版し、ピュリッツァー賞の最終選考まで残る。その後、ノンフィクションや小説を次々発表。本書の中で触れられているカルメル会の尼僧の物語“Lying Awake”は、6年間の苦労の後、2001年に発表。どれも高い評価を受けている。

エネルギッシュでユーモアに溢れ、誰に対しても真摯に接する人柄から、講演やインタビューにも引っ張りだこである。 チェロの腕はプロ級で、世界的なチェリスト、ヨーヨーマの公演にゲストチェリストとして招かれて演奏したこともある。

本書は、“Lying Awake”の当初の登場人物(後に省略された)である年少犯罪者の少年の描き方に苦しんでいたときに、友人のロサンゼルスタイムズ記者から紹介されて始めた少年院での作文クラスのボランティア体験を、少年たちの作文をまじえながら綴ったものである。少年院でのボランティアは今も続けている。

現在は、13世紀のモンゴルを舞台にした小説を執筆中。
ロサンゼルス郊外に、映画制作者の妻、ジェシカ・ユーと、娘のエイヴァと暮す。
主な著書
プリズン・ボーイズ』(築地書館)
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