書誌情報・目次のページへ 書評再録のページへ 読者の声のページへ
日曜の地学25 島根の自然をたずねて

【内容紹介】●本書「まえがき」より


 今回の案内書は以前のものに比べ、山陰西部や隠岐島後も充実させ、また気軽に読める豆知識のコラムも豊富にしました。
 島根は四季折々の変化に富んだ美しい自然に包まれたところです。都会と違い、半日でも気軽にいける面白いところがたくさんあります。普段なにげなく見ているものもその生い立ちを知ると自然の不思議や美しさを感じます。一見何の変哲もない路傍の石も自然のいとなみの中でできたもので、私たちの想像を絶するような歴史を秘めています。例えば、隠岐島後の変成岩中のジルコンという鉱物には今から30億年前や20億年前に出来たものもあり、気の遠くなるような年月、風雪に耐え今日に至っているのです。現在は比較的静穏な山陰地方も過去には激しい火山活動に見舞われました。8000万年前には中国地方全域を覆う火山活動があり、また1500〜1400万年前には島根半島あたりは深い海になっており、海底火山が活発に噴火していました。三瓶山は中国地方でもっとも新しい火山で、約4000年前には松江のあたりも火山灰で覆われていました。もっと最近の出来事では、現在進行形で進む中海干拓や自然環境問題などいろいろな問題もあります。日本経済も異常なバブル期からその崩壊へと大きく変化しました。私も含めてみんなアクセクとよく働いていますが、こんな時だからこそ、ちょっと立ち止まって、周りの自然と親しむようなゆとりをもちたいものと思っております。一人で、あるいは家族や友達と一緒に、自然にふれるために、この本が少しでもお役に立てば幸いです。
トップページへ