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水道はどうなるのか?
安くておいしい地域水道ビジネスのススメ


保屋野初子瀬野守史[著]

2500円+税 A5判 160頁 2005年10月発行 ISBN4-8067-1316-3

社会情勢の考察、経営、技術面の再検討から、新しい水道事業の可能性を探る、
水道事業者、住民、建設業者、上水道コンサルタントにとっても役立つ画期的な本。
ガソリンより高い「ミネラルウォーター」全盛のいま、起業(NPO)、町づくり、村おこしのチャンスが、小規模水道にあった。

書評再録 読者の声
【主要目次】

Introduction 「日本の水危機」とは? ――――― 1
1 水に求めるものが変わった ――― 2 
2 「水の世紀」の日本は? ――― 5 
3 少子高齢化+人口減による日本の水危機 ――― 7 

PART1 幸せな水道を求めて――――― 9
1 水道のない地域の天然水 ――― 10
水を治しながら恵まれつづる 12
2 簡素で費用のかからない処理法を選ぶ ――― 14 
3 途上国の飲み水供給システムのメリット ――― 16
column 水コンの生きる道 18 

PART2 経営を健全に長もちさせる手法 ――――― 19
1 「おいしい・安全・安い」を水道事業の売りにする ――― 20
ナチュラルな水へのニーズを地域に活かす 22
2 「安全な水」を確保するために ――― 24
3 右肩下がり時代の経営ポイント ――― 26
ポイント1 給水価格と給水原価から経営努力がわかる 28
ポイント2 節約できる経費、できない経費を知る 29
経費別の削減術……人件費/受水費/借金 36
4 低コスト・低労力の施設と管理のポイント ――― 43
ポイント1 じょうずな経営統合 43
  既得権を守る「水道一家」について 44
ポイント2 コンサルに使われずに使いこなす 45
ポイント3 ダムの水を買う広域水道水を避ける 46
ポイント4 「住民意思」を味方にする 48
ポイント5 情報は全面公開が好都合 49
5 合意形成のため水道協議会のススメ ――― 53

PART3 ボトル水に負けない、
おいしく安全な水質の保ち方 ――――― 55
1 おいしさと料金が反比例する不思議 ――― 56
水道水のおいしさの順位は? 56
家庭の水道水の質を検討する 59
2 水源・取水方法を見直す ――― 61
「緩速ろ過」という方法 61
原水ランクが上なら水質分析費は削減できる 62
3 コスト・労力が少なくて済む浄水処理を ――― 66
近隣水道との共同管理案 69
4 脱塩素水道へ ――― 71
低塩素化で末端の残留塩素を0.4mg/L以下にする 71
無塩素化の試み 73
無農薬野菜のような無塩素水道を 74

PART4 NPO水道への道 ――――― 77
1 自前のプロ、セミプロを地域で育てる ――― 78
2 「2007年問題」を活用する ――― 81
3 地域水道運営のためのNPO ――― 83
日本水道協会を補完するNPO 84
業務指標(PI)の導入とNPO 85

PART5 安くて、おいしい水は可能だ!
〜技術実践編 ――――― 89 
1 小さな技術のススメ 90
  地下水利用のススメ 90
  安価な基本仕様の設備でも大丈夫 94
2 緩速ろ過のメリット 96
化学薬品いらず、微生物の浄化力とは? 96 

一般細菌は塩素を添加しなくとも除去できる 97
悪い原水のカビ臭も難なくとれる 100
一番安価なクリプト対策 101
水質不安な井戸水も安全に 102
緩速ろ過のいろいろ 104
3 緩速ろ過の施設運営のポイント ――― 110
急速ろ過でも地元仕様はできる 120
住民にもできる維持管理 121

epilogue  「小さい水道」が生き残るために ――――― 123
1 「小さい水道問題」を再考する ――― 124
小さい水道の“メリット”とは? 127
2 「広域化」「管理強化」について ――― 130
「第三者」への業務委託の意図 131
民間委託すれば夢の解決へ? 132
3 水質検査の考え方が変わった ――― 135
「小さい水道」の首を絞める分析法 136
過剰技術から「ほどほど」へ 138
4 簡易水道の処方箋を探る ――― 141
「小さい水道」の原点、簡易水道  142
column 小規模コンサルタントの生き残り  146 

参考図書  148
あとがき  150
索引  151