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意釈 黄帝内経素問 【内容紹介】本書「まえがき」より | |||
現存する中国医学書の中で最古のものといわれる「黄帝内経」の中の「素問」を、諸家の著書や講義などを参考にしながら、自らの見解に従って意釈したものであります。 「素問」は、著者も成立年代も不明ですが、秦・漢時代に多数の著者によって次々に書かれ、編輯されたものを、唐の王氷が脱簡を補って編纂したものであるといわれています。しかし、そのまた原型は、春秋・戦国の時代にあったかもわかりません。 原書の天元紀大論篇第六十六から、至真要大論篇第七十四までの九篇は、思うところがあって今回は意釈をしませんでした。この九篇の中で、刺法論篇第七十二、及び本病論篇第七十三の二篇は、ふつうは欠本になっていますが、この二篇を収録した異本もあります。しかし、それは「運気論」の著者である宋の劉温舒の竄入によるものといわれています。残りの七篇は、王氷が他書を剽窃して竄入させたものといわれています。ここは「素問」の他の篇と大いに趣が異なり、運気を説いてあって重要な篇であると思われますので、機会を得て、別書として意釈を発表する予定です。(「意釈黄帝内経運気」1973年刊) 意釈にあたっては、術語は本文中で、始めから終わりまでの間の適当なところで必ず解釈するように心がけましたから、途中をとばさずに読めば、初めての読者にも大体は理解していただけると思います。その解釈をしてあるところを中心にして、索引を作ってあります。 また、本書で興味を覚えられた読者は、このシリーズの「意釈黄帝内経霊枢」を併読されると、漢方医学の本来の姿に対するもっとはっきりした概念が得られると思います。 | |||
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