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人体68の謎 数字からみた“からだ” 【内容紹介】本書「アルコールの分解能力、1時間に7グラム」より | |||
肝臓は人体内で脳とならぶ最大の臓器で、重量は1300〜1500グラムあり、生命維持に重要な役割を果たしている。その機能は複雑で多様だが、おもなはたらきはたんぱく質を合成して体のもとをつくる、糖分を分解、貯蔵してエネルギー源を供給する、胆汁を生成、分泌して脂肪の消化を助ける、などに大別される。 また肝臓は薬物、毒物や生体内のホルモンを排せつしやすいように代謝するという重要なはたらきも行なっている。酒の酔いがさめるのも、この作用のおかげだ。 体内にはいったアルコールは、肝臓内のアルコールデヒドロゲナーゼという酵素のはたらきで、アセトアルデヒドに変わる。個人差はあるが、平均すると肝臓のアルコール代謝能力は体重60キログラムの人で1時間に7グラム。日本酒に直すと、1時間に0.2合分である。 したがって一晩で5合飲んだとすると、全部分解し終わるまでに24時間以上かかるという計算になる。 一般に1日5合の酒を10年間飲み続けると、肝硬変になるといわれている。わが身をふりかえり、思いあたるふしがあれば、1日2合以下にひかえるか、週に2日ほど休肝日をつくるなどして、フル操業の肝臓に休みをとらせることが必要だ。 | |||
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