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昆虫飛翔のメカニズムと進化

【書評再録】


●日本昆虫学会誌評(1999年3月25日)=「昆虫がいかにして空中を飛ぶようになったか」という疑問は、昆虫学者なら誰でも深い関心を寄せる研究のテーマの一つである。Snodgrassが半世紀以上も前に「How insects fly」を出版して以来、PringleやNachtigall、Weis-Foghら多くの研究者がこのテーマに取り組んできた。ロシアのBrodskyは、これまで多くの系統発生学的および形態学的な研究成果と化石情報などを総合するとともに、高速度映画を用いた飛翔行動の解析や空気力学的知識を駆使して、この疑問に答えるために原著を出版した。
昆虫飛翔のメカニズムと進化の道筋が見事に翻訳されている本書が、多くの日本の昆虫学者や生物学に興味をお持ちの方々に読まれることを願っている。

●月刊むし評(1998年4月号)=昆虫の多くには翅が生じ、その結果多様な飛翔方式が認められる。本書はそうした機構を支える原理的な面を追及し、飛翔(行動あるいは方式)がいかなる進化的意味をもって、読者に影響を与えるかを主題としている。
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