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幸福の練習 私の自然食2

【内容紹介】本書「はじめに」より


 ランボーやコジャックなどのヒーローたちはテレビや映画で彼らの力をわたしたちに示しています。彼らは自分の力や勇気や知性を信頼しています。彼らにくらべるとわたしたちはなんと無力なのでしょう。わたしたちは敵の攻撃をまえにするとからだが震えるし、それどころか禁煙にも、ダイエットにも幾度か失敗しました。彼らにくらべるとわたしたちはなんと意志が弱く、優柔不断なことでしょう。
 でも……彼らの力はひとりの人間が実際の能力を発揮したときほど驚異的ではありません。ヒーローたちは不治の病気を治したり、エヴェレストを征服したり、ナチスの手からユダヤ人を救出したり、中国の領海を漂泊して死にさらされているヴェトナムの子どもたちを救いました。でも、彼らは生身の人間であり、はじめから誰よりも強く、利口だったのではありません。
 これらのヒーロー、ヒロインたちははじめから優秀な人間なのではなく、驚異的な力を発揮させる自分の中の「自然」を信頼していたのです。この力は万人の内部に備わっています。
 しかし、それらはほとんどの場合、自覚されず眠ったままです。アインシュタインがさまざまな発見をする以前は、私たちも宇宙の原子の内部に眠っている信じられないほどの力を知りませんでした。
 いまわたしたちはこれらの力を利用するすべを知っています。わたしは単純で自然な方法でこれらの力を発見し、健康上の諸問題や、意志の弱さ、ためらいに対抗することができました。
 わたしが病気を治し、敵を打ち倒せたのはこれらの力のおかげです。
 わたしは疲れている。おまけに意志薄弱だ。いま、あなたはこう思いこんで不幸でしょう。しかし、これらの能力はあなたにも備わっています。自然を信頼してください。たったいま。苦しむのはおよしなさい。
 あなたのなかに眠っているこれらの力を発見し、利用しなさい。そしてあなたの人生の流れを全面的に変えなさい。
【内容紹介】本書「訳者あとがき」より

 自分が嫌いだったり、自信がないとエネルギーが人生の目標達成にまわらず、自己分析や自己確認に浪費されます。
「自己愛とは生命力です。人間の内部に存在する神が与えた生命力であり、否定してはなりません」
 つい先ごろ亡くなったフランスの女性精神分析医フランソワーズ・ドルトはじつにうまく自己愛を定義しています。「神」を「自然」に置きかえてもいいでしょう。人間はみな精神の内部に自然を宿し、自分自身を愛するようにつくられている。この真理を認識し、神の意図に逆らわなければ人間は生命力にあふれることができる--ドルト女史のことばはこう解釈してもよいでしょう。
 幼児期に不幸な体験をし、自分を愛せない人も大勢いるでしょう。病気や愛する人との離別によって失意のはてに、生きることと不安が同義語に思える人びとも大勢いるでしょう。それでも肯定的な考えを抱けば人生は生きやすくなるのではないでしょうか?
 幸福になるには練習がいるのです。幸福とは抽象的なものではなく、その人なりに人生に望むものを手に入れることです。そのためには技術が必要です。その実践例が本書で提案されているのです。
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