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黒髪の文化史

【内容紹介】本書「序---樋口清之氏」より


 「黒髪の文化史」という言葉は、じつにつややかで、生きたロマンに満ちた美しい言葉だ。読者は、この書名だけで、著者が日本の女性として、その黒髪をいとおしみ、それに寄せてきた愛情やなつかしさの情の中で、黒髪が演じ、黒髪が生きてきた生活史を述べようとしている意図に触れてくださると信じたい。
 じつは大原さんは日本人の服装、装身具から、所作までを合理的に理解することを専門にしてこられた。と同時にそれが日本人らしい美しい自然や人間関係の中で、なぜどのように生長したかという必然性をも究明しようと、永年努力してこられた。いわば、生活史的な日本学をまとめる情熱が彼女を支えた生甲斐であり、これからもこの道の第一人者として進まれる大事な方である。
 本書はその一つの成果として日本人の髪に関する文化史を、一般にわかりやすくまとめられたものであり、日本人の髪の文化史の概要がじつによく理解できるように組立てられている。古今のおもな髪の著書にふれながら、時代生活の中で、なぜこんな多種類の結髪が存在したのか、ということが理解できて便利である。
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