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新・環境はいくらか

【内容紹介】本書「はじめに」より


 この数十年の間に、経済発展と環境管理は相互に補完しあいながら達成されるべき到達点だという考え方が、強まってきている。この認識は、アジア開発銀行や世界銀行のような国際開発金融機関の政策や実施戦略に大きな転換をもたらしてきた。世界銀行とアジア開発銀行では今日、経済面と環境面において持続的発展を目指している。世界銀行では環境の持続的発展を担当する副総裁職を設置しているし、アジア開発銀行では環境担当部局を設けている。さらに、職員の環境に対する知識と技術は、環境にかかわる新しい職員の採用と広範囲な訓練を施すことにより、しだいに向上してきている。
 これら2つの銀行は、開発プロジェクトに環境面からの検討を取り込むためのガイドラインや手引書の作成を支援してきた。本書は、当初アジア開発銀行により委託された研究調査の結果を、環境に与える影響の経済的評価と分析の手法を中心に取りまとめたものである。これらの分析手法の適用は、環境政策を実行に移していく際に貢献するものと思われる。
 アジア開発銀行と世界銀行は、この重要かつ時宜を得た内容の本が出版されることに、心から祝福を表すものである。
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