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日曜の地学23 鳥取の自然をたずねて

【内容紹介】●本書「まえがき」より


 鳥取といえば、あなたはどんなことが連想されますか。鳥取と聞いて思い出すものをたずねた最近のアンケート調査では、鳥取砂丘が群を抜いて一番だったそうです。大山も有名です。大山は中国地方第一の高山で、美しい姿から「出雲富士」とか「伯耆富士」の名で親しまれています。四季それぞれに魅力があり、訪れた人に深い感銘を与えずにはおきません。
 その他にも鳥取県にはたくさんの優れた自然が残っています。島崎藤村は浦富海岸の固有のすばらしさをたたえて、「松島は松島、浦富は浦富」と言っております。渓谷や温泉、名水も各地にあります。鳥取県の生い立ちを物語る多くの証拠をたずねてまわることもできます。
 日本海に面した山陰地方の一角にある鳥取県は、関東、阪神などの大都市圏から離れた静かで落ち着いたところです。太平洋側と比べ、戦後の開発が遅れた反面、現在でもきれいな水、空気、緑に恵まれ、海の幸、山の幸が豊かで、国立公園、国定公園、県立自然公園、自然環境保全地域などがひしめいています。
 本書は、鳥取県のこれらの優れた自然を、主に地形や地質の側面から紹介し、探訪の手引きになることを考えてまとめられたものです。構成は山陰海岸沿いと、代表的な河川に沿って大きく4章に分けました。
 それぞれの地域について、日頃から岩石や地層、化石などの地球の科学に興味をもち、実際に現地の自然を調べ、体験したことを郷土の地学教育の授業に生かしておられる先生方が観察のかんどころをまとめてくださいました。自然のすばらしさ、大切さを学びとり、あわせて自然の不思議なことや、まだ解き明かされていないことがらが多いことを学んでいただけたら幸いです。
 どうぞ、交通事故に気をつけ、マナーを守って、今日の日曜日を自然から学ぶ貴重な日にしてください。
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