序章 森と環境意識
《森》から広がった環境意識
1.静かに進行する「森の死」
2.エコロジー意識の広まり
3.終息までの長い道のり
4.ドイツ人と《森》
第T部 森への想い
1.ナチスが目指した《永遠なる森》
(1)帝国森林荒廃防止法
(2)プロパガンダ映画『永遠なる森 永遠なる民族』
(3)森イデオロギー
2.《終わりのない森》への憧れ
(1)「恒久なる森」
(2)森は共同体
(3)近代林学第二世代
(4)森へ行こう!
3.ロマン派
(1)アイヒェンドルフ:森のそよぎ
(2)ハイネ:森の孤独
(3)フリードリヒ:永遠を体現する森
(4)森の音楽
4.童話の森
(1)人生を変えるチャンスは森にある
(2)シンボルとしての森
5.中世の宮廷・英雄物語における森
(1)背徳・災い・死
(2)宮廷外の世界:森
(3)ロマン派が発明した《森》
6.ロマン派の《森》発見の背景
(1)ロマンチックではなかったロマン派の時代
(2)ドイツの混乱
(3)ロマン派と「自然」
第U部 森は私たちのもの
1.森の生活
(1)森の実り
(2)森の木の利用
(3)森の仕事
2.童話と違う民話の森
(1)共通点と相違点
(2)森番
(3)密猟者
3.神の賜物から領主の所有物へ
(1)封建制度と「Forst」の形成
(2)「Forst」の番人
(3)王さまの狩り
(4)王さまの狩りが及ぼした被害
4.《実り》から《資源》へ
(1)森林利用制限の拡大
(2)1500年以降の変化
(3)森林条例の背景
(4)近代林学の成立
5.《違反》しているのは誰か
(1)君主の条例と農民の掟
(2)君主は神に背いている
6.森をめぐるトラブル
(1)修道院とのトラブル
(2)領邦絶対主義時代の森:プファルツ=ツヴァイブリュケン公爵領の場合
(3)フランス革命前夜
(4)「農民解放」と森
7.グリム童話時代の森
(1)さまざまな《森》
(2)グリム:古ゲルマンの森
(3)民族(Volk)と森
(4)民衆(Volk)と森
終章 現代環境運動と《森への愛》
現代の「森番」たち
あとがき
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