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天然アユが育つ川


高橋勇夫[著]


1800円+税 四六判 208頁+カラー口絵8頁 2009年7月発行 ISBN978-4-8067-1388-3

天然アユがあふれる川をつくりたい!
「川に潜る研究者」が、天然アユのほんとうの話と、アユを増やす先進的な取り組みを紹介。
なわばりアユが黄色いのはなぜ?
アユが上る魚道の特徴は?
なわばり争いが決着するまでの時間はどのくらい?
天然アユと人工アユの群れの作り方の違いって?
温暖化で何が変わる?
放流すればアユは増えるのか?
天然アユを増やすためにやれることは?
など、あらゆるアユの疑問にこたえる本。

【主要目次】

はじめに

第一章 アユの一生
「春」
遡上するアユが小さくなってきた
魚を上らせない魚道
お金をかけなくても魚は上る-小わざ魚道
アユの泳ぐ力は強いって、本当?
温暖化で増える陸封アユ
天竜川のシラスアユ

「夏」
損得勘定で決まる、なわばりの大きさ
なわばりアユはなぜ黄色い?
洪水とアユ
天然アユと人工アユの群れの作り方
川に潜ってカワウとアユについて考えた
「うちのアユが一番うまい」について考える

「秋」
アユの産卵観察記
データと感性-アユの産卵場を作る
産卵にも多様な環境が必要
アユの婚姻色
海にたどり着けない仔アユ
感動の「なれ鮨」

「冬」
アユの子どもはなぜ海にいる?
アユの東高西低を科学する
越年アユ


第二章
変わりゆく川
アユが干上がる
生き物からの危険信号
川虫に見る生態バランスの崩れ
増加する異常繁殖
川で見かける変なもの
ほ場整備にみる環境保全の難しさ
ダムについて考える
桜の咲かない春
好きな川


第三章
アユと漁協
種苗放流、その効果とリスク
放流しているのに、なぜ釣れない?
天然アユが増えた川
ダムによる環境悪化に立ち向かう-天竜川漁協
環境先進河川-矢作川
天然アユが増える日野川
小さな友釣り大会
放流病
二つの公益のはざまで-アユ漁の過去と未来


第四章
自然の恵みを未来へ
生態系のサービス-経済評価では見えないもの
アユを指標種にする理由
無農薬野菜と天然アユ
天然アユと農業の連携
環境を直す技術
みんなでやろう!産卵場造成
水力発電とアユの共存の道をさぐる
子らよ、川に潜って遊べ-清流新荘川
アユとの共存が安全につながる-武庫川
産卵保護から見えてくる自然との付き合い方
ふるさとを守る
天然アユは誰のもの?
川を大切にする仕組み
百年鮎構想
天然アユを守りたい

おわりに
参考文献