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虫といっしょに庭づくり
オーガニック・ガーデン・ハンドブック

ひきちガーデンサービス(曳地トシ+曳地義治)[著]

2200円+税 A5判 160頁 2008年4月発行 ISBN978-4-8067-1365-4
カラー写真満載!!



無農薬・無化学肥料で庭づくりをしてきた植木屋さんが、
長年の経験と観察をもとにあみだした
農薬を使わない“虫退治”のコツを
庭でよく見る145種の虫のカラー写真とともに解説します。
無農薬で庭づくりをするには、虫を知ることがいちばんの近道。
●庭の虫たちは、どんなところに、なぜ発生するのか、何を食べているのか
●ほうっておいていい虫なのか、気をつけたほうがいいのか
●庭にいてほしくない場合はどうしたらいいのか
知れば知るほどますます庭づくりがおもしろくなる!

【目次】


はじめに
虫は庭のこんなところにいる!
色や形から虫の名前を探そう
本書の使い方

●基礎編
私たちの考えるオーガニックガーデンについて紹介しました。無農薬で庭づくりをするための基礎編です。


   オーガニックガーデンとは
   オーガニックガーデンと生態系
   庭の虫たちから見る自然
     用語の解説
   虫の食害への対処法
   オーガニックスプレー(自然農薬)のつくり方・使い方
    オーガニックスプレーをつくる前に
    ニンニク木酢液
    ニンニクごま油剤
    コンポストティー
    酢
    草木灰
    海藻エキス
    スギナスプレー
    コーヒー
    ドクダミのマルチ
    使用をやめたいニコチンスプレー
   植物を使った対処法
    雑草
    コンパニオンプランツ(共生植物)
    バンカープランツ(おとり植物)

●虫編
庭でよく見る虫を中心に、発生する場所、時期、何を食べるのか、対処法などを紹介しました。庭木に虫がいてもあわてずに、どんな虫かを知ってください。姿かたちにぎょっとしても、せっせとアブラムシを食べてくれるけなげなヤツかも知れませんよ。


    ナミテントウ
    ナナホシテントウ
    ムーアシロホシテントウ
    キイロテントウ
    コクロヒメテントウ
    ヒメカメノコテントウ
    ベダリアテントウ
    オオニジュウヤホシテントウ
    アカホシテントウ
    ヒメアカホシテントウ
    カメノコテントウ
    ヒラタアブ
    クサカゲロウ
    アシナガバチ
    スズメバチ
    狩りバチの仲間
    ハナバチの仲間
    寄生バチ
    そのほかのハチ
    クモ類
    アリ
    シロアリ
    ヤスデ
    ダンゴムシ
    ワラジムシ
    ゲジ
    ムカデ
    カマキリ
    センチコガネ
    オオヒラタシデムシ
    爬虫類・両生類
    鳥
    アブラムシ
    カイガラムシ
    チャドクガ
    イラガ類
    アメリカシロヒトリ
    ナミアゲハ
    クロアゲハ
    キアゲハ
    モンシロチョウ
    モンクロシャチホコ
    ツゲノメイガ
    シャクトリムシ(シャクガ類)
    ヨトウムシ(ヨトウガ類)
    ミノムシ(ミノガ類)
    オオスカシバ
    アオバハゴロモ
    ツマグロオオヨコバイ
    カミキリムシ
    カメムシ
    カタツムリ
    ナメクジ
    アワフキムシ
    ルリチュウレンジ
    バラにつくハバチ類
    ツツジグンバイ
    ハマキムシ(ハマキガ類)
    サンゴジュハムシ
    きれいな虫、不思議な虫

●コラム
オーガニックガーデナーのための虫のマメ知識やはみだし情報です。


    テントウムシの作戦
    ウドンコ病
    ルイヨウマダラテントウ東京西郊型
    ヘリグロテントウノミハムシ
    優曇華(ウドンゲ)の花(クサカゲロウの卵)
    アシナガバチと遭遇したら
    ホソアシナガバチ
    スズメバチ vs ニホンミツバチ
    電柱の穴をふいだのはだれ?
    冬眠するオオスズメバチ
    アブラバチ
    10年手帳で庭のダイアリーをつけよう
    クモの糸いろいろ
    クモの巣は天然の防虫網
    アリに養ってもらうクロシジミの幼虫
    怠け者のアリがいる!
    アリを誘うサクラ
    シロアリの被害が増えているのはなぜ?
    マクラギヤスデ
    ムカデに噛まれた!
    カマキリとハリガネムシ
    植物の気持ち
    イモムシを食べているのはだれ?
    シジュウカラの巣立ち
    アブラムシはどこからやってくる?
    アブラムシはシェルターもつくる!?
    アリとアブラムシ
    カイガラムシは役に立つ
    チャドクガを食べる鳥
    人体に被害をおよぼす虫をおぼえよう
    毒刺毛をもつケムシ
    和風味になった虫
    バラ科の樹木いろいろ
    柑橘類は北風、西日を嫌う
    アゲハの臭角のにおい
    アゲハヒメバチ
    成虫になれるのは0.2パーセント!?
    クローン樹木
    虫を殺すということ
    サクラ切るバカ?
    マツ枯れ病
    ルリボシカミキリ
    右巻きと左巻き
    石けんをつくる虫
    自然農薬を使っている植木屋さんからのお便り

庭の便利グッズ
参考図書
虫名索引
植物名・病名索引

はじめに


庭仕事の愉しみはここから始まる!

 緑は楽しみたいけど、虫は嫌い!
 この本を手にとったあなたも、そんな一人ではないでしょうか? そして、庭で虫を見かけたら、殺虫剤を使うしかないと思っていませんか?

 私も虫は大嫌いで、子どものころからさわったことも、よく見たこともなく、植木屋になるまで虫と目を合わせることもできませんでした。そんな私がなんと植木屋になってしまい、それも無農薬でやっていくことを決意したわけですから、さぁたいへん! 最初はハチに刺され、チャドクガのかゆさに卒倒しそうになり、アリを見ていると気持ち悪くなる、というありさまでした。

 無農薬で植木屋を続けるためには、「敵」である虫たちのことを調べたり、観察するしかなかったのです。ところが、そうやって虫たちを知れば知るほど、そのおもしろさに魅了され、それとともに植物だけを見ていたときよりも、がぜん庭仕事がおもしろくなってきました。ここから私はほんとうの庭の愉しみへと導かれていったようです。


庭でも無農薬、オーガニックが実現できます!

 農薬をやめると、最初はゆりもどしがあり、一時的に「害虫」とされている虫たちが大発生するかもしれません。しかし、根気よく続けていけば、土も健康になり、天敵も増えてきます。

 そうやって、長年、無農薬で庭を管理していると、虫や鳥がどんどん庭にもどってきて、生きものたちの生命にあふれた庭になってきます。

 この本は、殺虫剤などの農薬にたよらず、健康で安心な庭仕事を楽しんでいただくために、虫たちを見わける力=「虫力」をつけるためのガイドブックです。よく園芸コーナーに並んでいる病害虫の本とは違い、虫を全滅させようという趣旨の本ではありません。そのかわりに、虫と植物との関係、捕食関係、生態系のなかでの虫やいろいろな生きものとのかかわりをわかりやすく解説しました。もちろん、対処方法にもふれています。

 庭仕事では、昆虫研究家のような知識は必要ないので、個々の虫のくわしい名前まではあげていない場合があります。

 たとえば、アブラムシは日本国内だけでも700種類以上が確認されていますが、モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ、ムギワラギクオマルアブラムシなどというくわしい名前までわからなくても、アブラムシの仲間であること、植物の葉や茎を吸汁していることがわかれば十分です。

 同じように、カメムシの仲間だということがわかり、そのうちの肉食なのか草食なのかぐらいがわかればよしとして、おおらかな気持ちで虫を見てください。

 そして、どうしてもわからない場合やちょっと自信がないぞという場合には、図鑑や虫の本でくわしく調べていくと、楽しみが深まります。巻末に、いろいろな虫、鳥、樹木の本を紹介してありますので、くわしくはそちらを参考にしていただければと思います。

 本書には、あまり図鑑では相手にされていない種類の虫たちも載せています。じつは、そういう虫たちが、庭ではとても大切な役割を担っているからです。

 また、本書に掲載したほとんどの虫の写真は、植木屋である私たちの仕事場、お客さまの庭で撮ったものです。

 無農薬での庭管理に特別な難しい技術はいりません。とにかくよく観察すること、虫たちのことを知ること、あとは実践あるのみです。小さな庭もワンダーランド。どうかみなさん、この本を参考に、生きものたちのにぎわいのある豊かな庭をつくってください。

 虫たちの名前や生態がわかるようになると、ますます庭がおもしろくなってくること請け合いです。