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クビナガリュウ発見!
伝説のサラリーマン化石ハンターが伝授する化石採集のコツ

宇都宮聡[著]

1600円+税 四六判 160頁 2007年2月中旬発行 ISBN978-4-8067-1343-2

国内最大級の巨大アンモナイト、新種のサンゴ化石、
……そして、九州初のクビナガリュウ!

大物化石ハンターならではの、
あまり知られていない
産地、採集のコツを伝授!

産地・化石の写真、役に立つコラム満載。
仕事(住建メーカーサラリーマン)と家庭と趣味を
両立させるワザも、ちょっぴり披露。

書評再録 読者の声
【主要目次】


はじめに〜化石採集の愉しみ

  化石の虜になる
     徳島県上勝町

  化石の師匠に出会う
    香川県さぬき市多和兼割

  海に潜ってアンモナイト採集
    兵庫県西淡町(淡路島)

  化石修行の学生時代

  なんと四国最古のサメの歯化石だった!
    愛媛県西予市魚成田穂上組

  実はめずらしいアンモナイトが採れる場所
    愛媛県宇和島市保手

  念願のニッポニテス!
    北海道芦別市幌子芦別川

  日本最大級のアンモナイトだ!
    北海道夕張市白金沢

  西日本最古の新種サンゴ化石発見
    宮崎県五ヶ瀬町鞍岡〜祇園山

  サンゴ化石に自分の名前がついた!
    宮崎県五ヶ瀬町鞍岡〜祇園山

  クビナガリュウを見つけた!!
    鹿児島県長島町(旧東町)獅子島幣串

  クビナガリュウの基礎知識

     おわりに
     おもな参考・引用文献、参考論文
     化石名索引
     地質年代表

    コラム
     化石採集のマナー
     これだけは揃えよう!! 採集道具
     化石採集の装備・服装
     化石採集のコツ
     化石採集の注意点
     クリーニングのコツ
     化石採集・整理のヒント
     あなたはどのタイプのコレクター?
     家庭と仕事と化石、すべてがうまくいくコツ


【はじめに〜化石採集の愉しみ】


 化石採集はダイナミックな作業だ。
 時には、崖によじ登り、熊が出る沢や山中に分け入ったり、またある時にはスキューバダイビングで海に潜ったりもする。
 発掘というより、狩り、そう「ストーンハンティング」と呼ぶのがピッタリだ。

 化石採集には、大きくいって4つの愉しみがある。
 一つ目の愉しみは、まさに、宝探しの愉しみだ。獲物(化石)が出そうな場所を、想定して、探索する。そして、獲物を発見した時の喜びは、言葉なんかではいい表せない。

 二つ目は、クリーニングの愉しみだ。
 化石は、発見した状態では、ほとんどの場合、岩におおわれていたり、もろくなっていたりして、化石本来の姿はよくわからない。だから、周りの余分な石を、はぎ取る作業が必要になる。これをクリーニングと呼ぶ。
 根気と手間が必要な作業だが、タガネや専門の道具を使って、化石が大昔、生きていた時の姿を想像しながら復元する。
 それが、より完全に近いものであればあるほど、その喜びは増し、時として、自分の想像をはるかに超えるものであった時の興奮は、クリーニングした人だけが味わえる愉しみだ。

 三つ目は、採集した化石について調べたり、発見したことを専門誌などに発表したりする愉しみだ。
 岩から取り出した化石が何であるのか? ひょっとしたら新種かもしれない、自分の名前がついて後世まで残るかもしれないのである。
 また、その生物がなぜその場所で死んで化石となったのか? 死因は何か?
 名探偵になったつもりで究明するのも愉しい。

 そして四つ目、最大の愉しみは、化石を通じてさまざまな人と出会えることだ。
 年齢、業種を超えて、わかり合い、友人として一生の付き合いができるのは、趣味を通じて得た友人たちだ。
 すばらしい研究者だけでなく、市井の中には、生業とは別に、人生を愉しむ趣味として、化石と取り組んでいる人々が多数おられる。僕はその方々に、ほんとうにたくさんのことを教えていただいた。

 本書は、九州初のクビナガリュウ化石発見がきっかけになって、化石の愉しみを一人でも多くの人に伝えたいと思い執筆した。
 クビナガリュウ化石の発見は望外の幸せであり、それにともなうドラマを書き残せたらと思っている。
 本書をお読みいただいて、一人でも多くの方に、化石の世界、恐竜の世界に興味をもっていただければ幸いだ。