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ここまでわかったアユの本
変化する川と鮎、天然アユはどこにいる?


高橋勇夫東 健作[著]


2000円+税 四六判 288頁 2006年2月発行 ISBN4-8067-1323-6

2016年4月に『天然アユの本』として、10年ぶりの改訂版が刊行されています

天然アユをたくさん釣りたい!
アユ不漁と消えゆく天然アユ……。
川と海を行き来する魚、鮎の秘密を探った本。

フィールドからのアユ学!
「アユという魚を知れば知るほど、その柔軟性に驚かされる。
そして、その柔軟性こそがアユの最大の強みであるのだ。」(本書より)

川に潜ってアユを直接見てきた
アユ研究者がわかりやすく語る、
本当のアユの姿。

書評再録 読者の声
【主要目次】

はじめに〜アユのほんとうの姿を知る
アユの基礎知識
これだけは知っておきたい最低限の用語解説


第1章 アユの四季  


1 アユにとって「なわばり」とは何か?
2 なわばりアユと群れアユの戦い?
3 カワウにおびえるアユ
4 アユも避暑をする――土用隠れ
5 アユのストレスと冷水病
6 アユと釣り人が水をきれいにする――川の掃除屋


1 まだ謎の多いアユの降下行動
2 産卵場はどこにできるのか?
3 知っておきたい落ち鮎漁の話
4 卵を食べるアユ
5 6ミリの生き残り戦略――海に下るアユ


1 アユは海のどこにいるのか?
2 どうやって浅場へ移動するのか?
3 稚魚の群れ
4 海で何を食べているのか?
5 波打ち際でのアユの生活
6 海での分布と広がり――川を離れた仔アユの行方
7 海での生き残りと遡上量
8 和歌山の漁師さんとの出会い
9 河口域での最近の研究から
10 わずか一年の寿命なのに、ふ化期間はなぜ長い?


1 どうやって上がるべき川を見つけるのか?
2 生まれた川に帰る?
3 変態するアユ
4 遡上にまつわる誤解
5 遡上を急ぐアユと急がないアユ
6 なぜ川を上るのか?
7 どこまで上るのか?


第2章 変化する川とアユ  

1 川の濁りがひどくなった
2 伏流する水が少なくなった
3 カワウにおびえるアユ
4 アユも避暑をする――土用隠れ
5 アユのストレスと冷水病
6 アユと釣り人が水をきれいにする――川の掃除屋
3 遡上が邪魔されている
4 上れない魚道
5 海にたどり着けない仔アユたち
6 魚に配慮することの難しさ
7 ダム湖でたくましく生きるアユ
8 ダムのある川


第3章 アユの放流再考  

1 放流種苗の種類と特性を知る
2 放流された湖産アユの運命
3 ベストなアユの密度とは?
4 種苗放流の功罪
5 放流だけではアユは増えない
6 放流の意味を考える


第4章 漁協が元気な川にアユがいる
       〜漁業協同組合をめぐる新しい動き  

1 物部川〜天然アユを増やす
2 矢作川〜環境保全型の漁協へ
3 安田川〜釣りクラブとの協同、小規模漁協のモデル
4 天然アユは誰のもの?
5 漁協の新しい役割


第5章 天然アユを増やすには?  

1 アユの経済価値
2 消えゆくアユ
3 「川が荒廃するとアユがいなくなる」の誤解
4 天然アユとダム
5 アユにとって大切な産卵場
6 アユを取りながら増やす方法
7 産卵場を造ることの難しさ
8 海にいるアユを守るために
9 天然アユは流域の共有財産
10 天然アユのいる風景

コラム1 赤石川のまぼろしのアユ「金アユ」
コラム2 誕生日を調べる(耳石の話)
コラム3 潜水観察秘話
コラム4 川の味を評価する利き鮎会
コラム5 昭和三〇年代の川の姿

おわりに
専門用語解説
参考文献
索引