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マリファナの科学

著者……レスリー・L・アイヴァーセン
訳者……伊藤肇

3000円
 A5判 328頁 2003年5月発行
ISBN4-8067-1266-3


マリファナの吸引、是か非か?
マリファナ議論に最終ピリオド!
あまりに感情的に語られてきたマリファナを科学的に徹底分析。

マリファナの歴史からマリファナの薬理学まで。
翻訳されていない、数々の学者や政府の報告書、
欧米での医療大麻の最前線をレポート。
大麻のメリット、デメリットとどのように付き合うのかを
オックスフォード大学教授が論じた書。

書評再録 読者の声
【目次】

本書を読もうとする方へ vii
まえがき x

1 マリファナの基礎知識
  大麻に害はあるのか? 2
1 植物としての大麻 6
2 大麻製品の消費 17
   喫煙  食用と飲用
3 マリファナの歴史 22

2 マリファナの薬理学
  大麻の成分THCとは? 34
1 人工カンナビノイド 44
2 カンナビノイドの構造活性相関 47
3 カンナビノイド拮抗薬 49
4 THCはどのように脳に達するのか? 50
  吸引  経口摂取  そのほかの摂取経路
5 体内からのTHCの消失 55
6 THCはいかに働くのか? 57
7 自然発生カンナビノイドの発見 64
8 エンドカンナビノイドの生合成と不活性化 67
9 脳内でのカンナビノイドの相互作用 70
10 THCとアーナンダミドの生理学的影響 72
   心臓と血管への影響  免疫系機能を抑圧する?  性ホルモンと生殖機能を損なう?  痛みを和らげる  動作や行動への影響  ビリー・マーチン・テスト

3 マリファナの影響
  脳への影響を知る 86
1 マリファナ・ハイ 87
2 マリファナ実験 100
  精神運動機能と運転への影響  学習や記憶などの高次脳機能への影響 マリファナとアルコールの比較
3 マリファナは脳のどこで働くのか? 110
  脳内のカンナビノイド受容体CB1の機能的神経構造
4 動物行動実験からわかったこと 115
5 マリファナの反復使用は耐性や依存につながるのか? 121

4 マリファナの医療利用
 医薬としてのマリファナ 136
1 大麻製剤への関心 146
2 合成カンナビノイド 154
  ドロナビノール(マリノール○R)  ナビロン(セサメット○R)
3 大麻のめざす薬効とは? 157
  がん治療  エイズ消耗症候群  痛み  多発性硬化症 緑内障  癲癇  気管支喘息  抗鬱と睡眠
4 まとめ 194

5 マリファナは安全か?
  大麻への偏見 196
1 毒性 197
2 大麻の急性効果 201
3 大麻の長期使用は安全か? 203
  悪影響  妊娠中の大麻  大麻と精神障害
4 マリファナ吸引の危険性 213
  マリファナの煙と吸引の方法  マリファナの煙が肺にもたらす影響 マリファナ吸引と肺がん 吸引マリファナは医療用として推奨できるか―投与手段はほかにあるのか
5 アルコール、ニコチンとの健康上の比較 229
  アルコール  タバコ
6 マリファナの安全性 231

6 マリファナの娯楽利用
  ドラッグとしての大麻 234
1 普及率 236
2 どう消費され、どこから運ばれてくるのか? 240
3 娯楽利用のパターン 243
4 娯楽利用がもたらす影響 247
5 不法マリファナ 250
6 マリファナは常用性薬物か? 254
7 マリファナへの依存は起こるのか? 258
8 大麻の法医学的検査―1990年代の成長産業 260
9 世界の大麻使用 262
  インドとパキスタン  ネパールとチベット  東南アジア アフリカ  カリブ海諸国とラテン・アメリカ
10 娯楽利用の一般化 269

7 これからのマリファナ
  マリファナ論争 272
1 大麻調査の100年 273
  インド大麻委員会の報告(1894) ラガーディア市長の報告「ニューヨーク市におけるマリファナ問題」(1944) 英国のウットン報告(1968)  各国の報告
2 オランダの政策 283
3 医療大麻をめざす運動 286
4 大麻研究からどんなことが期待できるか? 292
5 精神活性薬に対する考え方の歴史的変遷 294
  アヘン  コカイン  タバコ
6 これからの可能性 300

参考文献 304
索引 311