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ごみ処理広域化計画
地方分権と行政の民営化

著者……山本節子 →→著者略歴と主要著訳書
2400円 四六判 220頁 2001年10月発行

行政の構造改革の中で、市町村が直面しなければならない戦後最大のターニングポイントを、ごみ処理行政の問題点を通して鮮やかに浮き彫りにした。
【本書でとりあげたテーマ】ダイオキシン対策、高温溶融炉の技術、大型・高度化を推進、広域連合、改正廃掃法、改正地方自治法、補助金と通達行政ほか

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【主要目次】
第1章・「ごみ処理の広域化」とは何か
  1. 大転換してしまった廃棄物行政
    (ひそかに進む「ごみ処理広域化」の実態/場所が未定の「説明会」……神奈川県藤沢市「エネルギーセンター」/誰も知らない「神奈川県ごみ処理広域化計画」/証明できない安全性……福岡県甘木郡のガス化溶融炉/離島に押しつける大規模焼却炉……長崎県のごみ処理広域化計画)

  2. 大型・高度化を推進する厚生省
    (計画へのゴーサイン……厚生省の「広域化」通知/広域化の前提……「新ガイドライン」通知/なぜ、全連続炉か)

第2章・「広域化」の何が問題か
  1. 違法な通達行政……補助金で地方行政をしばる
    (通達とは何か/「新ガイドライン通知」の違法性/地方分権一括法違反)

  2. ごみは減らない……全連続炉のもたらす未来
    (燃料としてのごみ/ごみが足りなくなる日/消える産廃と一廃の垣根/なだれ込む産廃)

  3. ダイオキシンは消えない……高温溶融炉の技術
    (裏付けのないダイオキシン「高温分解」/重金属を溶かし込む……灰溶融炉の問題点/毒ガスプラントになりかねない……ガス化溶融炉/化学者の新ガイドライン批判/重金属はどこへゆく/高くつく「新世代型」技術)

第3章・「広域化」のうしろ側
  1. 新たなブラックボックス、「広域連合」
    (姿を現した「広域連合」……室蘭市のケース/「覚書」で市町村をしばる……横須賀市・三浦のケース/広域連合とは何か)

  2. 改正地方自治法に秘められたねらい
    (消滅する市町村の自治事務/「ごみ」で強化される中央集権)

  3. 2000年改正廃掃法の衝撃
    (国家管理となった廃棄物行政/民活・廃棄物処理センター/平成官僚の立法テクニック)

第4章・ダイオキシン・ビジネス
  1. 「廃棄物処理」で生き残る
    (経済対策としての広域化計画/「ごみ」で生き延びる業界……「新産業」への思惑/廃棄物半島……ごみで海を埋める)

  2. ダイオキシン問題を利用する
    (日本がダイオキシンを認知した日/独占と談合を仕切る……廃棄物研究財団)

  3. グローバル経済下での廃棄物ビジネス
    (有害廃棄物処理マーケット/焼却炉の海外移転)

終 章・ごみ問題の解決はあるのか?
(焼却主義の帰結/モノの復権を)

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